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【雇用延長時代を生きる健康術】肥満が誘導する「肝がん」を避けよう! 偏った食生活を見直し、太り過ぎの改善・予防を (1/2ページ)

 太り過ぎはよくない。生活習慣病予防では繰り返し指摘されることだが、特に脂肪分たっぷりの食事は「がん」にも、つながりかねないので用心が必要だ。

 「肥満誘導性の肝がん発症モデルを用いた実験では、通常の食事を与えたマウスではがんが起こらず、脂肪食を食べ続けたマウスでは100%肝がんを発症しました。脂肪分の多い食事を継続することは、身体にとってはストレスになり、それが細胞に悪影響を及ぼすのです」

 こう説明するのは、がん研究会がん研究所細胞老化プロジェクトリーダーの高橋暁子氏。細胞の老化と発がんなどの病気との関連やそのメカニズムについて、さまざまな角度から最先端の研究を行っている。

 先のマウスの研究では、肝臓に老化した細胞がたくさん蓄積していた。この老化細胞からSASP(サスプ)因子という炎症性物質が放出され、肝細胞に慢性的な炎症を起こす。

 人間でいえば、食べ過ぎの状態が続き肝臓に脂肪がたまり過ぎて、非アルコール性脂肪肝炎になった状態だ。

 一般的に肝炎になると肝細胞は線維化という変性した状態になり、機能が低下する。さらに、肝炎の状態が続くと、炎症で破壊された細胞が再生するときに遺伝子変異を起こしやすく、肝がんにつながってしまう可能性がある。

 「体内に蓄積した老化細胞は、炎症性のタンパク質だけでなくエクソソームという膜小胞も盛んに分泌しています。老化細胞が分泌するエクソソームが、がん細胞の増殖を促進する危険があるのです」

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