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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】混入率0%だけしか許されない!? 非現実的な遺伝子組み換え表示 (1/2ページ)

 いまから40年ほど前にセントルイスのワシントン大学で遺伝子組み換えの研究をしました。セントルイスの郊外には見わたす限り大豆畑が広がっています。アメリカ人は枝豆を食べないのでスーパーでは売っていません。

 枝豆でビール(ちなみにバドワイザーはセントルイスに本社があります)を飲みたくなった私が、農家の人に大豆を売ってほしいと頼んだところ、不思議そうな顔で「ウシかブタでも飼っているのか」という答えが返ってきました。

 アメリカでは家畜の飼料として大豆を栽培しているのであって、人間が食べるものではありません。当時は、遺伝子組み換え作物などありませんでした。その後、遺伝子組み換えの研究が進み、農薬や害虫に強い遺伝子組み換え大豆が開発され、アメリカやカナダでは大量に栽培されるようになりました。

 現在、EUだけでなくアメリカでも健康意識の高まりから遺伝子組み換え作物の市場は縮小傾向にありますが、日本は遺伝子組み換え作物をアメリカから輸入しています。日本では大豆の約95%を輸入に頼り、そのうち約70%がアメリカからの輸入です。

 そのため、日本では大豆を原料とする豆腐、納豆、味噌、きな粉などの遺伝子組み換え食品には表示が義務付けられています。遺伝子組み換え大豆の混入率が5%以下なら「遺伝子組換えでない」と表示できるのです。

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