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【おやじ酒場】昭和香る店構え、酒もアテも“東北の味”にこだわり 奥様公認酒蔵「岩手屋支店」 (1/2ページ)

 学問の神様として親しまれている湯島天神が有名な湯島界隈(かいわい)。大通りから中に入れば、酒場がひしめく“落第生的エリア”も。勉強嫌いの呑兵衛が見つけたのは、落ち着いた雰囲気が漂う、奥様公認の酒蔵だ。

 湯島駅の4番出入口を出ると多くのクルマが行き交う都道が広がる。路地を曲がりテクテクと上野広小路方面へ。狭い範囲ながらも奥深いディープな繁華街。立ち並ぶ飲食店の看板の中にひと際輝く「奥様公認酒蔵 岩手屋」の看板。軒先には杉玉が吊るされ、紫紺ののれんをくぐり一歩足を踏み入れただけで、昭和が香る味わい深い雰囲気が漂う。

 正面には立派な白木のカウンターがL字に9席。右側に大小のテーブル席が4卓並ぶ。カウンターの隅に腰かけて「生ビール」(中650円)。店主の内村実さんが注ぐビールはきめ細やかに泡が整えられ、愛情こもった一杯。グイっとノド越しがいい。

 高校教師だった内村さんはこの店の2代目。先代の父親が戦後、この湯島で「岩手屋」ののれんを掲げ、先代の兄が本店を継ぎ、先代は47年前にこの地で店を開いた。盛岡出身だから「岩手屋」。開店当時から日本酒は、盛岡の酒蔵「菊の司酒造」の酒だけをそろえ、こだわりをみせる。

 定番の「和の酒 菊の司」(正1合680円)をお願いした。湯煎された寸胴の中に酒を巡らすと温まるという年代物の熱燗器からの人肌の燗はほどよいあんばい。辛口で米らしいふくらみを感じる。

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