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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】患者にとって「最良の治療」で膵がんに挑む 帝京大学医学部附属病院肝胆膵外科准教授・和田慶太さん (1/2ページ)

★帝京大学医学部附属病院肝胆膵外科准教授・和田慶太さん(47)

 がんの中でも最も質の悪いがんとされる膵(すい)がん。現代人にとって最大の脅威であるこの病気に、最新の知見に基づく集学的治療(手術以外の様々な治療法を組み合わせた医療)で挑む外科医がいる。

 帝京大学医学部附属病院(東京都板橋区)外科准教授の和田慶太医師は、肝臓・胆嚢・膵臓の疾患、中でも「膵がん」の治療で高い評価を得ている。特に力を入れるのが、膵がんの術前化学療法だ。

 日本では、取れるがんはまず取る、という考え方が主流だったが、近年有効な抗がん剤の出現により状況は変わりつつある。まだ外科医として駆け出しの頃にアメリカに留学した和田医師は、その現実を目の当たりにする。

 「日本では手術となる症例なのに、手術にならない。すぐに手術することが必ずしも患者さんにベストな治療ではないかもしれない」

 術前に化学療法をすることで手術の成功率が高まるだけでなく、不要な手術を回避できる。「手術不能」とされていた症例が、抗がん剤を使うことで手術できる状況に持ち込めるケースもある。それを知った和田医師は、帰国後同じ考えの外科医らと共同研究を行い、術前化学療法の有効性を学術的に精査してきた。結果は良好で、近く内外に向けて発表される見込みだ。

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