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【長生きは本当に幸せか? 医師・ジャーナリスト富家孝が問う】「人生100年時代」は本当に来るのか? 平均寿命が伸びても「健康寿命」が伸びるかは分からない (1/3ページ)

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 最近、さかんに「人生100年時代」という言葉を聞きます。本当に100歳まで生きられるのでしょうか? 長生きして何かいいことがあるのでしょうか? 10回にわたり追います。

 政府は2017年に「人生100年時代構想」を打ち出しました。やがて日本人は100歳まで生きるのが確実になる。そうなれば、現在の社会システムではうまくいかない。どうしたらいいのか、と有識者会議をたびたび開いています。

 「人生100年時代」は、もともとロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏らが著した『ライフ・シフト』というベストセラーが発端です。《これからの人間は寿命が延びるにつれて、人生設計を変えていかなければない。「教育→仕事→引退」の3ステージの人生はなく、マルチステージで生きなければ》との提唱。

 この考え方は、「1億総活躍社会の実現」にぴったりでした。つまり、これから私たちは、引退して余生を送るなどということは考えず、元気でいられるうちは仕事をして生きるというのです。

 しかし、医者の私の実感からは「人生100年時代」が来るとはとても思えません。

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