記事詳細

【生涯現役脳をめざせ!】「高齢者てんかん」とはどんな病気なのか? 生活習慣が発作の引き金になることも (1/2ページ)

★ゲスト 前原健寿・東京医科歯科大学教授(脳神経外科)(1)

 「子供や若い人が突然意識を失って倒れる特殊な病気」というイメージが強い「てんかん」。ところが近年、てんかんは60代以上になると急に発症率が上がることが分かってきた。また、高齢者てんかんが運転事故を引き起こす可能性も指摘されている。一見すると認知症のようにも見える「高齢者てんかん」とはどんな病気なのか、エキスパートに聞く。

 朝田 てんかんの定義と原因について教えてください。

 前原 てんかんは大脳の一部の神経細胞が興奮して発作を繰り返す症候群の名称です。脳腫瘍や脳梗塞などの脳疾患や脳の形成異常など、原因はさまざまで症状も人によって違います。高齢者によく見られるのが、けいれんを伴わない「非けいれん性発作」です。ぼーっとして反応がなくなったりしますが、本人にはその間の記憶がありません。

 朝田 ご家族はまず認知症を疑いますね。

 前原 発作がない時は普通なのでご本人は、「私はどこも悪くない」と言いますが、家族は「何かちょっと変」と感じます。てんかん専門医であれば、口をモグモグさせるなどてんかんに特徴的な症状を聞き出すことができますが、認知症外来では診断がつきにくいこともあります。

 朝田 高齢者に対する治療は投薬が中心になりますか。

 前原 抗てんかん薬による治療が主になります。よく効くお薬が出ているので、メディアなどで「治る認知症」として取り上げられることが多いです。とはいえ、抗てんかん薬というのはあくまでも発作を起こしにくくするもので病気そのもが治るわけではありません。

関連ニュース