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【長生きは本当に幸せか? 医師・ジャーナリスト富家孝が問う】自分の「平均余命」を知っておこう 各年齢の人がその後、何年生きられるかを算定 (1/3ページ)

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 医者にとって「余命宣告」をするほどつらいことはありません。たいてい医者は余命を想定より短く言います。1年なら半年、半年なら3カ月と。もし宣告より早く死亡した場合、家族に恨まれるのを避けたいのです。

 ただ、余命の算出には定義があります。たとえば、「余命宣告1年」というのは、定義から言うと「生存期間の中央値」が1年ということです。

 余命宣告となるのは、もはや治療しても持ちそうもない、治療を行うのが困難と判断したときです。そうなったとき、その後どれくらいの期間生存できるかを想定します。この場合に考慮するのが生存期間の中央値で、これはその病気集団、つまり同じような胃がんなら胃がんの患者集団において、「50%の患者が亡くなるまで」の期間のことです。

 つまり、同じ胃がん患者が100人いた場合、50人目が亡くなった時点が胃がんの「生存期間中央値=患者の余命」となります。全患者の平均値ではないのです。

 したがって、胃がん患者の生存期間中央値が1年だとしても、3年、5年と生きる人が一定数いるわけです。また、それよりも早く亡くなる患者も一定数います。つまり、「余命1年」といっても、その通りになるほうが少ないのです。

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