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【ここまで進んだ最新治療】「気管支ぜんそく」重症治療、内視鏡を用いた物理療法も 保険適用となった「気管支サーモプラスティ」 (1/2ページ)

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 気管支ぜんそくでは、肺への空気が通る気管支内の気道に慢性的な炎症が起きていて、アレルギーなどさまざまな刺激で気道が収縮するとぜんそく発作が起こる。治療は、気道の炎症を抑える吸入ステロイド薬をベースに、気道を広げる気管支拡張薬(吸入)などを組み合わせる薬物療法が基本。これらの薬で9割の患者が症状をコントロールできるとされる。

 残りの重症患者に対しては、この10年で4種類の分子標的薬(注射)が次々と登場しているが、2015年には気管支鏡(内視鏡)を用いた物理療法も保険適用になった。それが18歳以上を対象とした「気管支サーモプラスティ(熱形成術)」だ。

 国内でいち早く導入し、最多の治療数(35例)を行っているのが国立国際医療研究センター・呼吸器内科(東京都新宿区)。どんな治療法なのか、診療科長の杉山温人病院長が説明する。

 「重症患者は、気道を収縮させる平滑筋が厚くなり、狭いまま元に戻らなくなります。気管支サーモプラスティは、熱を加えることで厚くなった平滑筋を薄く(縮小)させます。同時に、過敏になっている粘膜の神経が減るので、収縮しにくくなるのです」

 具体的には前日入院で行う。まず、のどの吸入による局所麻酔と腕から静脈麻酔をする。そして、口から気管支鏡を挿入し、先端から電極付きカテーテル(細い管)を出して高周波電流を10秒間流す。それによって気道が65度に温められる。これを5ミリおきにずらしながら60~80カ所温める。治療時間は1時間ほど。治療中は麻酔が効いているので、痛みなどのつらい思いをすることはほとんどないという。

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