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【長生きは本当に幸せか? 医師・ジャーナリスト富家孝が問う】QOD=死の質とは? 国別ランク14位の日本で考える「尊厳死」 (1/3ページ)

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 近年、言われるようになったのが「QOD」(クオリティ・オブ・デス=死の質)です。QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)という言葉は聞いたことがあると思いますが、「QOD」はまだ聞き慣れません。日本ではまだ「死の質」が問われることが少ないからです。

 QOLは、「終末期の延命治療に対し、それがかえって患者の人間らしい生活を奪っているのではないか。治療より、生活の質を考えるべきだ」という観点から言われはじめました。「QOD」はその延長線上で、いかに人間らしく死ぬかということです。

 欧米では、死に方の見直しが進んでいます。たとえば、英エコノミスト誌は「QODの国別ランキング」を発表しています。これは、(1)緩和ケアと保健医療状況、(2)人材、(3)保健医療のための経済負担力、(4)ケアの質、(5)地域社会のかかわりの程度-という5項目を総合して数値化したもので、日本は14位です。アジアでは台湾だけが6位にランクされてベストテン入りしています。

 ちなみにベスト5は、(1)英国、(2)オーストラリア、(3)ニュージーランド、(4)アイルランド、(5)ベルギーと、いずれもキリスト教国です。

 キリスト教国では、牧師、神父が終末期患者のケアに当たっているので、この点がランキングに影響している可能性があります。

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