記事詳細

【雇用延長時代を生きる健康術】「がんロコモ」でも…運動器治療で“生活の質”向上は可能! (1/2ページ)

 「がん」と診断された際に、その後の足腰など運動器の障害が、治療や仕事の障壁になることがあるから注意が必要だ。

 「がん診療では、『パフォーマンス・ステータス(PS)』が重視されます=表参照。がん患者さんの全身状態の指標で、日常生活制限を0から4のスコアで示し、がん治療の適用を決定する重要な要素としています。PS3以上では治療の適用にならないこともあります」

 こう説明するのは、帝京大学医学部附属病院の河野博隆副院長(整形外科学講座主任教授)。河野副院長が力を入れるロコモティブシンドロームは、「運動機能の障害により移動機能が低下した状態」で、がんと診断された後に、運動機能の障害により移動機能が低下するのが「がんロコモ」だ。

 「PS3は、限られた自分の身の回りのことしかできず、日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす状態です。腰や膝に痛みを抱えていると見かけ上はPS3になることがあります。がん診療医は、PS3の患者さんに対し、がん治療をすべきかどうか戸惑うことがあるのです」

 パフォーマンス・ステータスでは、がん以外が原因の日常生活制限は、一次的なものであれば除外されることになっている。だが、運動器の専門医でないとわからない場合がある。一見するとPS3を理由に抗がん剤治療はできないと判断されてしまう人もいる。こうしたときに、運動器の専門医が診断・治療を行うことで、がん治療も受けられるようになるケースは珍しくないそうだ。

関連ニュース