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【肺がん検診のウソ・ホント】「CT検査」の被曝量は「エックス線検査」の100倍? 「低線量CT検査」で被曝量軽減を (1/2ページ)

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 前回までに肺がんの検査でCT検診の群がエックス線の群に比べ、死亡率が約5割下がった研究を紹介した。なのに、世界の中で、日本だけが胸部検診でエックス線検診を続ける理由は何か。一つにはエックス線検診の費用の安さにあるようだ。エックス線検診が1回につき800~1000円ほどなのに、CT検診は同1万~1万3000円ほどと高い(検査施設によって差がある)。

 毎年やる検査なら、エックス線の方が費用を負担する保険者(健保組合や自治体など)にとって助かり、国全体の医療費抑制にもなる。その安さゆえに、長年継続されてきた側面も否めないだろう。

 エックス線検診といえども毎年受けると、それなりに高いコストになる。これに対し、「CT検診の場合、ハイリスク群の重度喫煙者に限っては毎年か1年おきに受けた方がいいが、一度受けてみて異常がない非喫煙者は毎年受けなくてもいい。異常がなければ次は5年先でも大丈夫なのです」。日本CT検診学会の中川徹理事長はこのように提案する。

 もう一つ、エックス線検査が広まっている理由として、CT検診による被曝(ひばく)の心配もあるという。一般的に1度の検査による被曝量は一般のCT検査の場合、エックス線の100倍程度あるとされる。このため、CT検診はむやみに受けない方がいいという考えが医療関係者の中で常識となっている。

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