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【BOOK】「GIベイビー」で知る戦後・横浜の裏面史 山崎洋子さん『女たちのアンダーグラウンド』 (1/3ページ)

★山崎洋子さん『女たちのアンダーグラウンド』(亜紀書房、1800円+税)

 初のノンフィクション『天使はブルースを歌う』から20年。今作は、知られざる横浜に光を当てた同書の完結編だ。混血児や街の女ら戦後の横浜の修羅を生き抜いた“女たち”へのインタビューとルポをまとめ、同時に前著も復刊した。(文・写真 竹縄昌)

 --『天使はブルースを歌う』が新著と同時に復刊されました

 「うれしかったです。編集さんがとても気に入ってくださって、本書を出すにあたっても『天使-』がないと、長い説明が必要になってしまうそうなので」

 --そもそも20年前にこのノンフィクションを手掛けられたのは

 「がんの夫の介護をしていたのですが、私がボロボロに疲れてしまって、連載小説もやめてしまったんです。そんなときに、小説がダメならノンフィクションを書きませんかというお誘いがあったんです」

 「そこで、メンバーが私と同世代のザ・ゴールデン・カップスの成り立ちとバラバラになったことを書いていくことで、横浜の“側面”を浮かび上がらせようというアイデアを当時の編集さんからいただきました。それなら書けるかなと思いました。取材を始めたのは夫が亡くなった後でした」

 --そしてすぐに根岸の外国人墓地にまつわる逸話を知るわけですね

 「カップスのメンバーだったエディ藩さんから、知り合って間もないときに作詞を頼まれたんです。戦後、根岸の外国人墓地にGIベイビー(ベビー)と呼ばれたハーフの赤ちゃんがこっそり900体も埋葬されていて、その慰霊碑を建てるにあたって、建設費用に充てるためCDを出すことになったからと。そこで初めて知りました」

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