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【BOOK】苦しみもがき“どん詰まり”になる男女…不倫が救いになることも? 金原ひとみさん「アタラクシア」 (2/3ページ)

 --6年間暮らしたフランスの場合は?

 「フランス人は不倫も多いけど、短期間で、ダラダラ続かない。新しい人ができればすぐに別れて、子連れで再婚とかね。幸せになろうということに前向きです。日本のように芸能人の不倫をメディアが暴露すれば、『なぜ個人的なことまで』とメディアの方がバッシングを受けてしまう。元大統領が愛人の存在を知られても『それが?』と平然としていた国ですから」

 --主人公の由依(ゆい)はフランス帰りの設定。自身の経験が投影されていますか

 「由依は、モデルの仕事に失敗して帰国する。苦しい生活の中で、少しずつ、しおれていくような状況に置かれているが、不感で、心を動かされることがない。私も、苦しい状況や、他人に承認されなくとも、あまり感情を持って接することはやめよう、と思いました。由依のような境地になりたい、理想の姿として描きました」

 --対照的に、夫の桂(けい)は情けない。由依に未練たらたらで、ストーカーになるし、セックスを拒否されているのに無理やり…

 「でも、私は桂のような男は好きですよ。その“どうしようもなさ”にひかれます(苦笑)。そもそも、執着心のない人間は、書いていても、付き合っても、面白くありませんからね」

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