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【雇用延長時代を生きる健康術】大ジョッキ3杯以上は危険! 慢性膵炎は「膵がん」発症リスク13倍に (1/2ページ)

 ビアガーデンもオープンして暑気払いの機会が増える時期。適度なストレス解消はいいとして、飲みすぎが続くと肝機能が悪くなるばかりか、膵(すい)臓もダメージを受けるから注意が必要だ。脅すわけではないが、膵臓のダメージから「膵がん」につながることもある。

 「多量飲酒は慢性膵炎のリスクを高めます。慢性膵炎は、早期の段階では健診数値で現れにくく、進行してしまうと膵臓が破壊され、さらには膵がん発症リスクが、そうでない人と比べて13倍も高くなるのです」

 こう警鐘を鳴らすのは、がん・感染症センター都立駒込病院の神澤輝実院長。長年、膵がんの診断・治療・研究を行い、膵がん発症リスクを低減するための啓発活動にも力を注ぐ。

 膵臓は、膵液(消化液)を分泌する一方、血糖値をコントロールするインスリンなどのホルモン分泌の役割も担う。飲みすぎで膵臓に負担がかかり続けると、膵液がドロドロになって流れにくくなり、膵管が太くなって破たんし、膵臓の細胞が膵液で壊れてゆく。

 「早期の慢性膵炎は、多量飲酒から6~8時間後、飲んだ翌朝に胃の辺りに痛みが出るのが特徴です。胃炎などの痛みと紛らわしいため、慢性膵炎になっていることに気づかないケースも珍しいことではありません」

 膵臓の細胞が膵液で急激に破壊される急性膵炎は、激烈な痛みを伴うため医療機関を受診するのが一般的。ところが慢性膵炎の痛みは胃痛に似ているため放置されやすい。さらに、多量飲酒を長年続けるうちに胃の辺りの痛みはなくなる。それは、慢性膵炎で膵臓が壊れて膵液が出にくくなった証でもあるという。

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