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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】少しずつ伸びるがんの生存率 早期発見で100%の部位も

 国立がん研究センターが2002年から05年にがんと診断された患者さんの10年生存率が56・3%だったことを公表しました。今回は4回目の公表ですが、昨年行われた前回の調査よりも0・8ポイント伸びています。

 この数字はがんを専門とする全国20の医療機関で、治療を受けた7万285人のがん患者さんを対象として行った調査をもとにしたデータですが、がんの10年生存率は毎回少しずつ伸びているようです。

 08年から10年にがんと診断された患者さんの5年生存率をがんの部位別にみると、前立腺がんが95・7%、甲状腺がんが84・3%、乳がんが83・9%、子宮体がんが80・0%と高い数字を示しました。前立腺がんでは1期と2期の5年生存率は100%でした。

 一方、早期発見が困難といわれている膵臓(すいぞう)がんの5年生存率は5・4%、肝臓がんが14・6%、胆のう・胆道がんが16・2%と低くなっています。このように5年生存率が低い膵臓がんでも1期なら29・0%、肝臓がんは26・3%、胆のう・胆道がんが44・4%です。

 食道がんと肺がんの5年生存率はそれぞれ30・3%と31・0%でしたが、1期で発見された早期がんなら2倍を超える65・4%と64・5%です。

 日本人に多いとされる胃がんと大腸がんの5年生存率は64・2%と66・3%ですが、早期がんである1期ですと89・6%と91・0%です。乳がんや子宮頸がんでも1期の早期がんなら96・1%と88・2%です。

 こうした数字をみると、がんの早期発見がいかに重要かということがわかります。がんにかかっても長生きしたいのなら、定期的にがん検診を受けるだけでなく、自分の体の変化に注意して異変があったらなるべく早く病院に行くことをお勧めします。(山野医療専門学校副校長・中原英臣)

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