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【ぴいぷる】小窓の中に広がる摩訶不思議“パノラマ島” 箱庭アーティスト・安田誠一さん「理想のテーマパーク作るのが夢だった」 (3/3ページ)

 家具製作の合間に、ワインボトルや紙を使った箱庭の新作を次々と発表する中、「箱庭屋」としての独立を決意する。

 京都での新作個展では、竹の中に大原三千院や伏見稲荷大社などを再現した新シリーズ「垣間見(かいまみ)」に挑んだ。

 現在、構想中の新作は、江戸の町の再現。時代考証も行い、「小窓をのぞけば、江戸時代にタイムスリップするような、そんな新たな世界観を構築したい」と夢を膨らませ、将来は「実物大の江戸の町のテーマパークも手掛けてみたい」とも。

 ますます、理想郷を作るために全財産を浪費した乱歩の「パノラマ島奇談」の主人公の姿と重なって見えてくる。

 「もっと箱庭の可能性を広げたい。まだまだ完成形ではありません」

 頭の中に描いた未踏の“パノラマ島”を目指し、箱庭屋は進化し続けている。(ペン・波多野康雅 カメラ・安元雄太)

 ■安田誠一(やすだ・せいいち) 1966年4月2日生まれ。53歳。大阪府出身。箱庭アーティスト。大阪府立大学農学部園芸農学科卒業後、近鉄あやめ池遊園地(2004年、閉園)を経て、木工家具製作会社に就職。07年、ハンズ大賞準グランプリ受賞。11年、ふしぎアートグランプリ大賞受賞、12年、紙わざ大賞グランプリ受賞。13年に独立。来年開催予定の個展に向け、新作を製作中。

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