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アイドルの母は伝説のポルノスター 小説『女優の娘』の著者・吉川トリコさん 「世間の母親像とは違うキャラに」

 母親は伝説のポルノ女優。娘はそのことを隠してアイドルをしていたが、あるライブの直前、母親が亡くなったことを知らされる-。発売中の小説『女優の娘』(ポプラ社)は、私生活でもぶっ飛んだ母親との親子関係に加え、アイドル業界を裏側から描いた注目作。著者の吉川トリコ氏に話を聞いた。(高島昌俊)

 「女優の娘を主人公にした作品を書きたかったんです。最初は舞台女優の予定でしたがアイドルのほうが今っぽく、物語が動きやすいと思ってアイドルグループのメンバーにしました」

 人気投票に翻弄される様子や異性関係、卒業メンバーのAVデビューなどアイドル業界の裏側を知る記者から見てもリアルに描かれている。

 「資料は山のように読みましたが、実はほぼ想像です(笑)。でも、地元が名古屋なのでSKE48のライブには行きました。初めてだったんですけど、パフォーマンスにこっちも乗せらせてすごく楽しかったです」

 ただし、本作に触れるならヒロインの母親も忘れてはならない。すでに亡くなっているのにエキセントリックで強烈な個性を放っている。

 「以前から『母親はこうあるべきだ!』という世間の母親像を抑圧的に感じていて、それとはまったく違うキャラクターにしたかったんです」

 主人公はポルノ女優の娘で現役アイドルと夕刊フジ読者が好みそうな同書。期待を裏切らない展開に絶対満足していただけるはずだ。

 ■吉川トリコ(よしかわ・とりこ) 2004年に『しゃぼん』で作家デビュー。映画化された『グッモーエビアン!』のほか、『ミドリのミ』『光の庭』など多数の作品を発表。現在、新作『女優の娘』と文庫版『少女病』(各ポプラ社)が好評発売中。

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