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【生涯現役脳をめざせ!】識別難しいうつ病と認知症、見分けるポイントは? (1/2ページ)

★ゲスト 高橋英彦・東京医科歯科大学教授(精神行動医学)(2)

 認知症の初期症状としてみられる「意欲低下(アパシー)」。刺激対象に対して関心が湧かず、何事に対しても無気力になる状態は、しばしばうつと混同される。その違いを知るポイントについて聞いた。

 朝田 鬱病の診断でポイントとなるのはどんなことですか。

 高橋 鬱病には「精神運動抑制」と言って、思考回路や判断力、注意力などの低下によって一見すると認知症のように見える状態があります。

 朝田 そこはわれわれにとっても識別が難しいところです。

 高橋 精神運動抑制を拾い上げる有効な質問として、問診で行っているのが次の2つです。「最近、新聞を読んでいますか」「最近、テレビのニュースを見ていますか」

 朝田 この質問にどう答えるかで、意欲レベルがある程度分かるわけですね。

 高橋 政治や国際面など難しい記事は読まないがスポーツやお天気だけは見るとか、そういう身近な情報についても、どうでもよくなって、まったく読まないとか。また、テレビを見ていても言葉が理解しづらくなるとだんだん見なくなります。本人や家族は認知症を疑って、物忘れ外来などを受診するのですが、脳の萎縮が見られず、「認知症ではありません。よかったですね」と診断される。でも、状態が良くならないので精神科を受診されると。

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