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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「夏休み」》携帯の寿命 (1/2ページ)

 「朝も昼も夜中も、1日に20回もかかってきて大変よ」

 ここのところ認知症の症状が進んだ祖母から日に何度も電話がかかってくると実家の母が閉口気味です。実家近くの施設にいる祖母は、電話口で「早く家に帰りたい」と訴えるといいます。施設に入る前に祖母がひとりで暮らしていたマンションに戻すのはさすがに厳しい。母が自分の家に連れ帰り、数日間を過ごして施設に戻すのがやっとです。

 母を悩ませるその電話、祖母が使っているのは何年も前に購入したいわゆる「らくらくフォン」です。高齢者にも操作が楽という触れ込みで、いろいろなことを忘れる祖母も今のところ、母と通話することができています。

 ところがその携帯をめぐって最近、通信会社からたびたび「新しい機種に変更できます」との案内が届くようになったのです。先日はついに、「お使いの機種は、3Gサービス終了に伴い2022年で使えなくなります」との通知が届きました。

 さて、困った。新しい機種に変えるにはお得な割引サービスもあり、金銭面の負担はそう大きくありません。問題は、93歳の認知症の祖母が新しい機種の操作を覚えられるかどうかです。記憶が混濁する不安の中で、携帯に登録された母の番号を必死に鳴らす祖母の姿を想像すると、機種を変更することは命綱を切ることのようにも思えます。

 そして、22年という時期も悩みどころです。そのころ祖母は、96歳になっています。歩ける状態でいてくれるか、病気の進行はどうか、そもそも元気で生きていてくれるか。先のことは分かりません。