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【BOOK】読み方の幅を広げた、登場人物の“わたし” 芥川賞受賞・今村夏子さん「長く書き続けることが一番の目標です」 『むらさきのスカートの女』 (1/3ページ)

 第161回芥川賞は、今村夏子さんの『むらさきのスカートの女』に決まり、令和初の受賞者となった。これが3回目の候補作。2010年のデビューから9年、何を考えどう行動したか。受賞記者会見、候補作発表後の共同取材会などから著者の言動を追った。(文・竹縄昌 写真・鴨川一也)

 --受賞の連絡を受けての感想は

 「信じられなくてすごくびっくりしました。まさか3回目のノミネートをされるとは思っていなかったので、(候補決定の)お電話をいただいたときは大変驚き、妙に感動もしました。本当に誰にお礼を言っていいのかという感じで嬉しかったです」

 --自身にとって芥川賞とは

 「私には手が届かない賞だと思っていたので、候補作に選ばれただけでも光栄でした」

 --3回目なので心情的余裕があったのでは

 「余裕はなかったです。むしろ今までで一番驚きました。2回ノミネートされて選ばれなかった時点で、もう完全に自分とは縁のない賞だと思っていたので、頭の中から芥川賞というもの自体が消えていました。それで驚きました」

 --受賞作の構想が固まったのはいつ頃

 「最初に(編集者と)打ち合わせをしたのは去年の8月。その時点では“むらさきのスカートの女”というワードも浮かんでいなくて、成人した女性と近所の子供たちとの交流が書ければいいと思っていました」

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