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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】内視鏡治療から小児科まで“全身の症状”に対応 高野外科胃腸科、副院長・高野範之さん

 東京都小平市。西武拝島線と国分寺線が交わる小川駅から徒歩10分の住宅地にある「高野外科胃腸科」は、1988年に外科医の高野征夫医師によって開業された地域密着型診療所。院長の長男で副院長を務める高野範之医師は当初、「感染症治療の先端技術開発に携わりたい」と考え、慶大理工学部に進み、卒業している。

 しかしある日、チアノーゼで突然倒れた祖母を、たまたま非番だった父が適切に処置したことで命を救う場面を目の当たりにして方向転換。あらためて医学部に入り直したという苦労人だ。

 医師になってからは東大病院で、カプセル内視鏡やバルーン内視鏡などを用いた小腸疾患の臨床と研究に取り組み、内視鏡による検査と治療の技術を身に付けた。

 現在は週のうち4日を自身が副院長を務めるクリニックで診療に当たりながら、定期的に東大病院での診療にも当たっている。

 「地域医療には、大学病院とは異なる面白さややりがいがある。“人と人との付き合い”が肌で感じられるんです。こちらも自然に家族を診るような気持ちで診療に当たれる。この雰囲気は大事にしたい」

 胃カメラや大腸内視鏡など、自身の得意とする技術も生かしながら、小児科や整形外科領域を含む“全身の症状”に柔軟に対応する。

 「コモンディジーズ(かぜに代表される一般的な疾患)をしっかりと診ていきたい。単に薬を出すだけでなく、その症状の奥に何があるのかをきちんと見極めた診療を心がけています」

 高度医療の最先端で培った技術と知識を地域に反映させる。そんな高野医師の思いと取り組みが、町に暮らす人たちの安心感を高めている。(長田昭二)

 ■高野範之(たかの・のりゆき) 1972年、東京都生まれ。95年、慶應義塾大学理工学部を卒業後昭和大学医学部入学。2003年同卒業。東京大学医学部附属病院で研修医ののち、国立病院機構災害医療センターに勤務。10年、東京大学大学院を修了し現職。日本内科学会総合内科専門医。日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本消化管学会、日本肝臓学会各専門医。日本カプセル内視鏡学会、日本ヘリコバクター学会ピロリ菌感染症各認定医。医学博士。趣味は「海外サッカーの観戦」。

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