記事詳細

【雇用延長時代を生きる健康術】「週末だけ運動」でも、うつ抑制につながる 筋トレを加えることで“一石二鳥”の役割も (2/2ページ)

 たとえば、同じ運動量でも軽めの運動は60分歩くのに対し、激しい運動はジョギング15分、負荷の高い筋トレなども15分行うイメージ。運動不足の人から見れば、ジョギングもハードだが、メンタルヘルスでは軽めの運動のみではリスクの低下があまりはっきりしない結果が、桑原氏の研究で示された。週末にまとめるなら激しい運動がメンタルヘルスに役立つ。

 「スポーツジムなどで、専門家の指導を仰ぎながら体を鍛えるトレーニングに取り組むのがお勧めです。筋トレ習慣を持っている人は、糖尿病の発症リスクが約3割下がる研究結果も、私たちはアジアで先駆けて2015年に報告しました。50歳以上の人の方が特にリスクは下がる傾向があります」

 週末にジムで汗を流すときには筋トレもしっかり加えると、メンタルヘルスはもとより糖尿病も退けることができて一石二鳥。特に最近、電車通勤などから車通勤になった人は、週末の筋トレが役立つ。

 「以前は徒歩や自転車、電車・バス通勤だった人たちのグループが、マイカー通勤になった途端、BMI(体格指数=体重kg÷身長mの2乗)が高くなった研究も進めています。BMIが上がると糖尿病のリスクは高まるため、週末の筋トレを活用していただきたい」

 身長170センチで67キロの人が、3キロ増えて70キロになるとBMIは、「23」から「24」になる。BMIがたった「1」上がっただけと侮ってはいけない。

 「糖尿病になる前の体組成の変化を分析した結果では、画像診断の内臓脂肪データを見ると、肥満レベルによらず発症前の数年間で明らかに面積が増えていました。内臓脂肪は、インスリンの効きを悪くする物質を放出するなど、糖尿病の後押しをします」

 「内臓脂肪が増えるのはよくありません。運動習慣がなく、電車通勤などから自動車通勤になった人は、特に体を動かすことを意識した方がよいでしょう」

 桑原氏はそうアドバイスする。(安達純子)

関連ニュース