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がん患者と家族の心のケアに 不安、悲しみ、後悔…負の感情を断つ「マインドフルネス瞑想」 (1/2ページ)

 「マインドフルネス」という言葉をご存じだろうか。もともとはインドの仏教用語を英語訳としてあてたもので、「今、この瞬間だけに意識を向け、過去も未来も考えないこと」を意味する。

 マインドフルネスを実践する方法に「マインドフルネス瞑想(めいそう)」がある。簡単に言えば、インドの仏教瞑想から仏教色を取り除いた米国で考案された瞑想法。瞑想の最大のメリットは、脳の情報処理をいったんストップさせて脳を休ませ、ストレスや疲労感を解消すること。最初は痛みの緩和など医療分野で取り入れられたが、近年ではアップルやグーグルなどの米国企業が社員研修の一環として導入したことで話題になった。

 そのマインドフルネス瞑想は、がん患者とその家族の心のケアを専門とするサイコオンコロジー(精神腫瘍学)の領域でも用いられている。保坂サイコオンコロジー・クリニック(東京都中央区)の保坂隆院長が説明する。

 「がん患者さんは告知による強いショックで、20~30%は『適応障害』、10%くらいが『うつ病』を合併します。精神疾患を合併すると免疫力やQOL(生活の質)が低下し、がんの治療効果も低下します。心のケアには心理社会教育や認知療法、運動療法などいくつも方法がありますが、マインドフルネス瞑想はリラクセーション法のひとつになります」

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