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【雇用延長時代を生きる健康術】がん診断で一変…患者を支える「人生会議」導入を (1/2ページ)

 「がん」と診断されると、治療や予後、仕事との両立、家族への思いなどが一気にあふれ出すことがある。大きなショックが伴うのが普通だ。そんな患者のサポートをするため、「人生会議(ACP/アドバンス・ケア・プランニング)」の導入が推進されている。

 2018年、がん診療連携拠点病院の整備に関する指針に初めて盛り込まれた。ACPとは、「もしものときのため」に、自分が望む医療やケアについて、前もって繰り返し医療従事者や家族などと話し合って共有する取り組み。終末期以外の意思決定支援にも役立つ。

 「厚労省の指針のACPは、終末期に対する意味ですが、米国では、年齢や病気の状況に関わらずというのがACPの前提になっています。がんというのは、診断されたときから相談・支援が必要なタイミングがあります。私は、患者さんに早期段階からACPを実践しているのです」

 こう話すのは、がん・感染症センター都立駒込病院の鳶巣(とびす)賢一名誉院長。泌尿器科医でがん治療を専門とし、2002年から11年まで務めた静岡県立静岡がんセンター病院長時代に、患者サポートの新たな取り組みで成果を上げた。14年にがん・感染症センター都立駒込病院の院長に就任し、今年4月の名誉院長就任を機に同病院でACP外来をスタートさせた。

 「終末期の療養や医療の希望などは、東京都緩和ケア連携手帳というのが以前からあって活用されています。私が考えるACPは、がんと診断された時点で、まず病気についての頭の中の整理のお手伝いをするのです」

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