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【食と健康 ホントの話】「乳酸」は脳のエネルギー源、認知症予防のヒントに (1/3ページ)

 健康的な体重維持のためには、食事療法だけではなく運動も不可欠だと連載で紹介した。今回は運動が脳にもよい働きをもたらすことを説明したい。その理由は、運動時に筋肉のグリコーゲンが代謝・分解されてできる「乳酸」の働きによる。

 乳酸は運動時に体内で増えることから、疲労をもたらす物質だと考えられてきた。しかし今では逆に、運動時の筋肉や脳のエネルギー源になることがわかっている。持久力が増したり、脳の機能がアップしたりするとも考えられている。

 ヒトが日常生活を送ったり運動したりするときに使われる主なエネルギー源は、糖と脂肪だ。糖は分解しやすく使いやすいが、体内の貯蔵量は脂肪に比べると少ない。糖は、日常生活で常に使われるが、とくに激しい運動時に多く使われる。

 筋肉には、グリコーゲンという貯蔵用の多糖が蓄えられている。運動時に分解されてブドウ糖となり、筋肉を収縮させるエネルギーとなる。そのとき、糖の分解に伴って産生されるのが乳酸だ。激しい運動をすると糖をたくさん使うが、同時に乳酸も多く産生される。

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