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【ここまで進んだ最新治療】指が伸びなくなる病気に「酵素注射療法」 手のひらに3カ所注射、外来でも可能 (1/2ページ)

 指が徐々に曲がり伸ばしにくくなる「デュピュイトラン拘縮(こうしゅく)」という手の病気がある。これまで治療法は手術しかなかったが、2015年に注射で治す治療薬(酵素注射療法)が保険適用になり、治療しやすくなった。

 この病気は、どうして指が曲がってしまうのか。「四谷メディカルキューブ」手の外科・マイクロサージャリーセンター(東京都千代田区)の平瀬雄一センター長が説明する。

 「手のひらから指にかけて皮膚の下には『手掌(しゅしょう)腱膜』という組織が縦横に走っています。その縦に走る腱膜に、体内で産生されたコラーゲンが異常に沈着して硬く縮み、『拘縮索(さく)』という帯状のシコリ(結節)ができる。そのため皮膚が徐々にひきつれて指が伸ばせなくなるのです。発症が多いのは薬指と小指です」

 拘縮索は皮膚の上から触れることができ、一般的に痛みを伴うことはあまりない。なぜコラーゲンが異常に沈着するかの原因は不明。50代以上の男性に多く、糖尿病や長期にわたるアルコールの多飲があると起こりやすい傾向があるという。

 命に関わらない良性疾患なので、軽度ならあまり困ることはない。しかし、人によって急に症状が進行したり、ゆっくりと曲がっていったりと予測が難しい。指の付け根の第3関節(MP関節)や第2関節(PIP関節)が20~30度曲がり伸びなくなると、生活に支障が出てくるので治療の対象になる。

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