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【ブラックジャックを探せ】心臓疾患を柱に老年医学にも精通 大森赤十字病院・検査部長兼循環器内科副部長の神原かおりさん

 「若い頃は人と接することが苦手だったので、法医学や病理学のように“人と接する機会の少ない医者”になりたかったんです。いまでは患者さんとおしゃべりを楽しんでますが、病院以外では人見知りなんですよ」

 東京都大田区にある大森赤十字病院循環器内科の神原かおり医師は、不整脈を中心とした心臓疾患全般を柱に、総合内科や老年医学にも精通した循環器内科医。

 「研修医時代に漢方の勉強をしたことで、病気ではなく人を診る-という姿勢が身に付いたんです。薬の力も使いますが、それよりもコミュニケーションを深めることで症状が起きている原因を探り、生活習慣を見直すことで症状の改善につなげていく診療を心がけています」

 神原医師がいま最も力を入れているのが、不整脈(徐脈)に対するペースメーカー治療。埋め込み手術や交換も神原医師自身が行う。

 「昔と違ってペースメーカーも小型化、高性能化したとはいえ、異物を体内に入れる治療であることは事実なので、使い始めるタイミングには頭を使います。嫌がる人に無理やり埋め込むことはしたくないけれど、時にはご本人だけでなく家族も呼んで説得することもある。その見極めが重要です」

 若手医師の育成にも意欲的だ。ペースメーカー埋め込み手術や、冠動脈狭窄症に対する血管内治療なども、若手の医師に経験を積ませる目的で見守ることが多くなった。

 「自分でやったほうが早いと思うこともあるけれど、それよりは若い先生が育ってくれることのほうがうれしいですね」

 最近は地域の開業医との連携に絡む業務や、老年病医学に関する講演などの仕事も多い。「守備範囲の広い女性医師」にかかる地域の期待に、女性ならではの丁寧な視点と姿勢で応えていく。(長田昭二)

 ■神原かおり(かんばら・かおり) 横浜市生まれ。1991年。横浜市立大学医学部卒業。同大第二内科入局。足柄上病院、藤沢市民病院、横浜南共済病院、横浜市総合保健医療センター勤務を経て、2005年から現職。日本内科学会総合内科専門医・指導医・臨床研修指導医、日本循環器学会専門医、日本老年医学会専門医・指導医、身体障碍者福祉法指定医、難病指定医他。趣味は読書とパズル。

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