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【雇用延長時代を生きる健康術】健康寿命のカギを握る「歯」「目」「関節」 専門家が教える「健康資産アップ術」 (1/2ページ)

 平均寿命が右肩上がりだが、次は健康寿命の延伸が課題となっている。

 「歯、目、関節の3つがキーワードです。この3つを早い段階でいかに守るか。それが健康寿命を左右すると考えます」

 こう指摘するのは、東京医科大学病院トータルヘルスケアセンターの山科章センター長。心臓病の診断・治療のエキスパートで、今年7月、同センターで人生100年時代をサポートする新たな健康診断プログラムを導入した。

 「若い頃からパソコンやスマートフォンなどで眼を酷使し、歯は虫歯にならないと歯科へは行かず、仕事が忙しくて長年運動不足。そういった方々の健康寿命は縮まるリスクが高い。危機をいかに回避するか、予備能力を高めるかが重要です」

 失明原因第1位の「緑内障」は、40歳以上の20人に1人が発症するという。緑内障は目のスクリーンともいうべき網膜の神経が変性・死滅するが、早期段階では自覚症状が乏しい。健診などで目の検査を受けることで、早期発見・早期治療がなにより。

 一方、長らく歯科を受診していないと、無自覚の状態で歯周病が進行してしまう。厚労省の2016年「歯科疾患実態調査」によれば、歯周病の目安となる4ミリ以上の歯周ポケットの保有者は、55歳以上で5割を超える。歯周病を放置すると抜歯の原因になることに加え、歯周病菌が肺炎などの感染症や、糖尿病や認知症などとの関わりが深いことは、以前このコーナーで紹介した。とにかく放置がよくない。

 「私たちが行っているオーラルフレイル検査は、歯周病などの口の中の状態のみならず、噛む力、発声力、嚥下(えんげ)や唾液量など、総合的に調べています。話す力が弱まれば会話はうまくできなくなり、噛む力が弱くなれば食事も制約されます。トータル的な健康の底上げが必要といえるのです」

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