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【ベストセラー健康法】「線虫で早期がん発見」を解き明かす!? 話題のがん検査「N-NOSE」とは (1/2ページ)

 今月初旬、「線虫に人の尿の匂いを嗅がせ、がんのリスクを高精度に判定する検査が2020年に実用化される」という報道があった。線虫ががんの発見に役立つというニュースが話題になったのは4年前。こんなに早く実現すると思わなかった人も多いのではないか。

 検査の名前は「N-NOSE(エヌノーズ)」。がん患者特有の尿のニオイに寄り付き、健康な人の尿からは逃げる線虫の性質を利用したものだ。尿1滴程度で、ステージ0~1の早期がんでも9割近い確率で検知できるという。

 そもそも「線虫」って何? なぜ虫ががんを? そんな疑問の数々に答える本がある。

 『がん検診は、線虫のしごと 精度は9割「生物診断」が命を救う』(光文社新書)。著者は「N-NOSE」を作った研究者で「HIROTSUバイオサイエンス」代表取締役・広津崇亮氏。

 線虫とは、線形動物門に属する動物の総称で、ギョウチュウやカイチュウなど有害なものも含め、一説には1億種以上と言われている。サイズはさまざま、体は細長く、体節や触手、足はなく、目もない。

 そうした中でがんの発見に役立つのは、「シー・エレガンス」と呼ばれる土壌中にいる線虫だ。これまでマウスなどと同じく、普遍的な現象を解明するための研究に用いられる「モデル生物」として使われてきた。過去3回、線虫を使った研究がノーベル賞を受賞してもいる。

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