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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】“史上最高”の美とパワー、何物にも打ち勝つ存在感! コルドバの世界遺産「メスキータ」 (1/2ページ)

 スペインといえば「闘牛とフラメンコの国」というイメージがありますが、実際には郷土の音楽や舞踊だけでなく、大変バラエティーに富んだ国です。

 特にアンダルシア地方のコルドバは、今でもイスラム教徒やユダヤ人の住んでいた雰囲気が残っており、歴史愛好家にはとても魅力的な町です。そこで、今回はイスラムの名建築メスキータを中心にコルドバの世界遺産をご紹介します。

 メスキータとはスペイン語で、イスラム教徒が礼拝に集まるモスクを意味する普通名詞ですが、ただ単にMezquita(メスキータ)といえば、キリスト教の大聖堂に転用されたコルドバのモスクを指します。

 西ゴート王国時代、この場所にはキリスト教のサン・ビセンテ教会が建っており、コルドバを占拠したイスラム教徒のモーロ人は、当初、先住のキリスト教徒と話し合い、この教会の半分だけをモスクとして使っていました。

 すなわち、初期のイスラム教徒はキリスト教徒を同じ「啓示の民」として尊重し、教会を接収してモスクに改築するようなことはしませんでした。

 しかし、教会はもともとキブラ(イスラムの聖地メッカの方向)とは無関係に建てられており、礼拝には不向きであったため、758年、アブドゥル・ラーマン1世が教会の残り半分を買収して、新たに建造したものが今日のメスキータの起源です。

 その後、拡張されて礼拝室には18列の石柱が並んで、石柱の総数は1012本にもおよび、まさに石柱の森と呼ぶにふさわしい、荘厳にして神秘的なものでした。

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