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【MCIリバーター 軽度認知障害回復奮闘記(1)】62歳現役、発症ショックのなかデイケアに… 認知症早期治療を隠そうとする理由 (1/2ページ)

 近年、大病院を中心に「物忘れ外来」が開設されている。認知障害の不安を抱えながら、それまでは精神科とか心療内科に通うしかなかった層にとっては喜ばしいことだ。僕が東京医科歯科大学附属病院の物忘れ外来に駆け込んだのも、最初は念のために診察してもらおうという程度の軽いノリだった。インタビュー取材でメモを取るときに簡単な漢字やカタカナが出てこないとか忘れ物などが頻発していた。自分の脳はどこかおかしい。壊れ始めているのではないか。そんな不安があったのはもちろん間違いないのだが…。

 問診の後で認知機能テストや指の神経まひなどがないかを調べ、さらにMRIや脳血流スペクトなど精密検査が行われた。

 2014年1月。朝田隆・東京医科歯科大学特任教授は僕をMCI(軽度認知障害)と診断した。精密検査によれば脳の海馬の萎縮は年相応だが、後頭葉の血流が悪いことが分かったという。手指の動きも悪くまひも認められた。朝田医師はこう説明した。

 「アルツハイマー病というよりレビー小体型認知症の疑いがある。今はごく初期だが認知症を発症する恐れもあります。これまでの調査でMCIの人は4年間に半数の人が認知症を発症します。MCIに効果的な薬は今のところありません。筑波大学附属病院で認知力アップデイケアがあって効果を上げているので参加してみませんか」

 とにかく見学することを決めたが、ショックだった。2日ほどは仕事も手につかずボーッとしていた。

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