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認知症予防に“ホップの苦み”が有効? キリンなど試験で確認 (1/2ページ)

 超高齢社会が進む中、深刻な影を落としている認知症。克服するためさまざまな研究が続けられているが、このほど興味深い試験結果が発表され、話題を集めている。何でもビールの原料の1つ、ホップが有効なのだという。あの苦味が? というわけで探ってみると-。

 認知症患者は2012年の時点で430万人を数え、25年には750万人に達するとみられている。14年に14兆5000億円だった社会負担も急増することが確実視されている。

 認知症の半数はアルツハイマー型で、同型の場合、脳内にアミロイドβやタウなどが沈着することで、記憶障害、徘徊などの問題行動を引き起こすことが分かっている。

 現在のところ、効果的な治療法はないが、注目されるのは、発症までに10~20年の軽度認知障害(MCI)という期間があることだ。その段階で適切な予防を行えば、14~44%の回復が望めるという。効果的な予防法としては運動、社会活動、脳トレ、適切な食事が指摘されている。

 キリンホールディングスR&D本部健康技術研究所と東京大学は、共同研究で2年前、ビールの原料であるアサ科の植物・ホップ由来の苦味酸に、アルツハイマー病の予防効果を発見。18年に認知機能改善効果を解明した。

 今年、健康技術研究所は慶応大学との共同研究で、健康な中高年60人を対象に、熟成ホップ苦味酸の認知機能に及ぼす影響を評価する臨床試験を行った。その結果、前頭葉機能検査で、記憶想起力や日常の物忘れの頻度の改善がみられたという。

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