記事詳細

【ぶらり、ぶんがく。本と歩く】「回転像」鑑賞は冬がオススメ! 松尾芭蕉『おくのほそ道』 (1/2ページ)

★松尾芭蕉『おくのほそ道』 東京・江東区芭蕉記念館

 〈月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は、日々旅にして、旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり〉

 時間は永遠に歩みを止めない旅人だ。すなわち人生も旅だ。昔から旅に生きて旅に死んだ者は多かった。私も漂泊したいという思いが募って…。そんな風に書き出される「おくのほそ道」は、江戸時代の俳人、松尾芭蕉(1644~94年)の代表作。150日間2400キロに及ぶ旅の出発地となったのが、江戸の下町・深川である。晩年の約14年間を芭蕉が過ごした町を訪ねた。

 地下鉄森下駅(東京都江東区)から西へ。隅田川に足を向ける。新大橋は渡らずに、川沿いを少し南下すると江東区芭蕉記念館がある。代表作の「古池や蛙飛び込む水の音」は、伝統的な蛙の鳴き声ではなく飛び込む音を詠んだのが革新的だったとか、作品についていろいろ学べる施設だ。当時の深川の様子がわかる古地図があったり、近くの句碑や史跡を一覧できるマップなどもあって、お散歩好きにはありがたい。

関連ニュース