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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】肝疾患研究と頼れる内視鏡検査 順天堂大学医学部附属静岡病院(静岡県伊豆の国市)消化器内科教授・玄田拓哉さん

 温泉郷・伊豆長岡にある順天堂大学医学部附属静岡病院は、静岡県東部を代表する基幹病院。伊豆半島全域に伊豆諸島を含む広範囲な医療圏を持ち、2017年度のドクターヘリ運行回数は1175件と国内第3位の実績を誇る。

 同院の消化器内科教授を務めるのが玄田拓哉医師。静岡県藤枝市出身だ。新潟や都内で消化器内科医としての研鑽(けんさん)を積み、いまから12年前に現在の病院に赴任。昨年教授に就任した。

 臨床医と研究者の二つの顔を持つ。特に後者においては、肝がんと、それに至る肝炎、肝硬変の病態解明と治療法の確立に向けた研究に取り組んできた。現在勤務する病院は、県下で2つだけの「肝疾患連携拠点病院」でもあり、玄田医師の豊富な知識と実績が役立つ適材適所といえる。

 一方の臨床医としては「内視鏡検査」にこだわりがある。

 「最近は優秀な若手が育ってきたので私の出番は減っています」と謙遜するが、週に2回、熱海市内にあるクリニックで外来と内視鏡検査、さらにはウイルス性肝炎治療も担当するなど、地域医療のレベルアップにも貢献している。

 そんな玄田医師に、心がけている診療姿勢を聞いた。

 「若い医師にも言っているし、自分自身でも心がけているのは、つねに“振り返り”の意識を持ち続けること。日々の診療に忙殺されるだけでは先に進まない。一つ一つの症例を振り返って検証し、データとしてまとめ、学会に報告し、客観的な目で評価されることで自分たちの立ち位置が見えて来るし、次の展望も生まれる。“やりっぱなし”の医療だけはしたくないので」

 高度医療と地域医療を融合できる稀有な立場で、伊豆半島の消化器を守る。玄田医師の挑戦が、新たな可能性を切り開く。(長田昭二)

 ■玄田拓哉(げんだ・たくや) 1967年、静岡県生まれ。93年、新潟大学医学部卒業。同大医学部第三内科、国立がん研究センター研究所勤務を経て2007年から順天堂大学医学部附属静岡病院勤務。18年、同消化器内科教授。現在週2回、河西内科循環器科クリニック(熱海市)で外来と内視鏡検査を担当。日本消化器病学会専門医・指導医・評議員、日本肝臓学会肝臓専門医・指導医・評議員・肝移植委員会委員他。医学博士。趣味は「お酒」。

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