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【続々・長生きは本当に幸せか】「療養型病院」は現代の“姥捨山”か? 「老人施設」「介護医療院」新設も足りない…幸せに「死ねる場所」 (1/2ページ)

 あと5年余りとなった2025年、団塊の世代がみな後期高齢者(75歳以上)となり、その後、「多死時代」がやって来ます。そこで問題は、私たちは今後、いったいどこで、どのような最期を迎えるのかということでしょう。「ピンピンコロリ」ができる人はわずかです。となると、幸せに「死ねる場所」は、現在のところまったく足りていません。

 厚労省は、「病院から在宅へ」を推進し、「在宅死」を奨励してきましたが、それができる人は多くありません。家族の支えが得られ、なおかつ十分な蓄えがなければならないからです。

 そこで、各種の老人施設が用意されていますが、これも負担できる金額次第です。負担が軽く、月10~12万円ほどで済む特別養護老人ホーム(特養)は、いまのところ、まったく足りていません。入居待ちの人が約30万人にも上ります。

 また、末期がんで緩和ケアが必要な人や、人工呼吸器や気管切開処置など終末期の医療ケアが必要な人の行き場となると、さらに足りていません。高額の入居料を払って入った有料ホームでも、末期がんなどになると、退去を迫られるというケースもあります。

 私たちは「介護難民」「看取り難民」になる可能性が高いのです。

 2018年に制度が変わり、慢性期患者の受け皿とされた「介護療養」の廃止が決まり、「介護医療院」が新設されることになりました。現在、施設の転換が進んでいますが、新設はこれからです。ここは、医療・介護・住居がセットになり、「終のすみか」になりえます。しかし、現況ではどれくらいの施設ができるのか不明です。

 現在、終末期患者の受け入れ先となっているのは、「医療療養」病床を持つ病院、いわゆる「療養型病院」です。日本の医療は、(1)高度急性期、(2)急性期、(3)回復期、(4)慢性期の4つの機能に分けられ、患者は急性期、回復期を経て療養型病院に移されます。

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