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【ドクター和のニッポン臨終図巻】弟子たちの目に焼き付けた相撲魂 潮丸関(東関親方) (1/2ページ)

 町医者としての私の日常は、朝イチから在宅医療。午前の外来。午後から在宅そして夜診。そこから深夜まで往診。時々、深夜や明け方のお看取り往診もあります。

 夕方に在宅患者さんをまわると、場所中は、ほとんどのお宅のテレビが大相撲中継になっています。先日、独居のおばあちゃんのお宅に訪問診療したとき。

 「潮丸が死んでもた」と泣きそうな顔をしていました。次のお宅に行くと、今度はおじいちゃんが悔しそうでした。「可愛い関取やったんや。これから、親方として活躍するとこだったのに若すぎる…」と。

 相撲ファンに愛されていた、元幕内力士の潮丸関(東関親方)が、12月13日に帰らぬ人となりました。享年41。死因は、「血管肉腫」との発表です。報道によれば、昨年11月頃より体調を崩し、治療をしていたようです。皮膚や内臓ではなく、骨や筋肉や神経や脂肪組織にできるがんを、「肉腫」と呼びます。英語でサルコーマと呼ぶこともあります。

 胃や肺や大腸など内臓のがんに比べ、発生頻度はとても少なく、がん全体の1%というデータもありますが、どこにできてもおかしくないため、その症状は多種多様で発見しづらいのが特徴です。

 血管肉腫は、血管の内側の皮細胞が異常増殖することによって起こりますが、原因はまだわかっていません。ある調査によれば、頭部に怪我をした人になりやすいという結果も出ており、物理的な刺激が要因になっている可能性も否めません。

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