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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】患者と向き合う糖尿病の最新治療 岡山済生会総合病院内科主任医長・利根淳仁さん (1/2ページ)

 岡山に糖尿病治療の分野で全国レベルの知名度を持つ内科医がいる。岡山済生会総合病院内科主任医長の利根淳仁医師だ。

 「患者とじっくり時間をかけて関われる医療がしたかった」と、糖尿病を専門に選んだ利根医師。特にその専門性の高さから、1型糖尿病患者を多く受け持ち、最新の治療技術を用いた血糖コントロールに取り組んでいる。

 いま取り組んでいるのが、持続血糖測定(CGM)を用いた血糖管理。従来は1日に3~4回、指先に細い針を打って採取した血液で血糖値を測定する方法が取られていた。しかし、これだと測定時と測定時の間の血糖値は「予想」するしかない。

 そこで利根医師は、近年開発された血糖値測定器を用いて、血糖トレンドを経時的に見ていく方法を取り入れ、その普及に力を入れている。仕組みはこうだ。

 患者の腹部や上腕に測定器を貼り付け、皮下に留置したセンサーを通して血糖値を連続6日間~2週間(機種により異なる)、常時測定する。測定器は耐水性に優れており、取り付けたまま入浴も可能。

 「これにより、就寝中など本人も気付きにくい血糖値の変動を見つけることが可能になりました」

 夜間寝ている間に低血糖になると、周囲も気付かぬうちに昏睡状態に陥ることがあり、最悪の場合は突然死を引き起こすことになる。他にも、血糖値の急激な変化は心筋梗塞や脳梗塞などのリスクになるが、そのリスクが事前に分かれば、インスリン製剤や投与法を変えるなどの策を講じることができる。そのつど針を刺さないので痛みもない。効果と安全性の両面で優れた測定法なのだ。

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