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【人とペットの赤い糸】健康・教育・平和…「ペット産業」の未来は明るい (1/2ページ)

 健康寿命延伸に、ペットが貢献していることを理解している日本人はまだ少ない。犬と散歩している人たちの健康寿命がペットの非飼育者と比較して、男性の場合は0・44歳、女性の場合は2・79歳長いというデータがある。また、欧米の調査で、ペットとの暮らしで医療費が約8~10%削減できることが発表されている。

 欧米のケースを当てはめた場合、日本の医療費43兆円の約4兆円が削減できる可能性がある。さらに、ペットとの暮らしで幸せホルモンであるオキシトシンが人にも犬・猫にも分泌されることが分かっている。この意味で、ペット産業は「健康産業」といえる。

 子供にとっては、ペット飼育が情操面の成長を促すとともに“思いやりの心”を育むことに貢献している。子供の非行の予防につながるという米国での発表や、不登校の回数が減少したという英国での報告もある。子供たちが動物に向かって本を読み聞かせることで読み聞かせの能力が2段階上昇するという米国のデータから「教育産業」でもある。

 日本とロシアの首脳会談はなかなか進展していないように見えるが、2013年に佐竹敬久秋田県知事が、東日本大震災の復興支援のお礼としてロシアのプーチン大統領に秋田犬の「ゆめ」を贈った。その返礼として3年後、サイベリアンというロシアの猫「ミール」(ロシア語で「希望」の意味)が県知事に送られてきた。このような動物外交に見られるように、ペット産業は「平和産業」ともいえる。

 犬、猫、うさぎ、馬などの伴侶動物を始め、観賞魚、小鳥、フェレット、モルモットなど、たくさんの種類のペットが存在する。家族の一員としてペットを1人、2人と、人と同様に呼ぶ人たちもいる。ペットは私たちに笑いや喜び、安らぎや慈しみ、癒やしや慰め、元気を与えるとともに、人間同士のコミュニケーションの潤滑油として、そして人の心と体の健康に寄与してくれるかけがえのない存在になっている。すなわち、ペット産業は究極的に「幸せ創造産業」といっても過言ではない。

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