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【病気になっても決して仕事を辞めてはいけない】がんサバイバーの復職 会社と病気の特性を話し合い、無理のない就労を 「復職可」でもしっかり休職期間をとる (1/2ページ)

 休職していた従業員が「復職可」という診断書を主治医からもらい、職場に提出する。それを見て、休職していた従業員も会社側も「病気はもう治って、仕事が十分にできる状態であるとお墨付きをもらった」と思うだろう。

 しかし、がんで休職していた人に復職可という診断書が出ただけでは、「大きな治療が終わり、状態が安定したということを示しているだけのことが多い」と、数多くの有名企業の産業医を務める、メディカル・マジック・ジャパン(川崎市)代表取締役の平野井啓一医師は話す。

 たとえば、大腸がんになった人が復職するまでにはどのくらいかかるだろうか。順天堂大学公衆衛生学講座遠藤源樹准教授の大規模復職コホート研究によると、時短勤務ができるまでが66・5日、フルタイム勤務ができるまでが136・5日(中央値)だ。

 手術後の合併症や抗がん剤の副作用などによって、一時的に体力が落ちて突発休(急に休むこと)が生じることもある。

 「たとえば大腸の一部を切除して縫合している場合、1年間くらいは排便回数が多くなることもあります。排便回数が多くなると立ち作業は難しいでしょう。また、すぐにトイレに行ける場所で就業しなければいけないので、満員電車で1時間揺られての出勤も、混んだ道を1時間かけて車で通勤することも困難となることもあります」

 このようなことは、医療従事者や経験者でないとなかなかわからず、理解してもらえないことも。最悪の場合、「まだ治ってないんじゃないか」という心無い一言を浴びせられて、メンタルの不調につながるということもあるという。

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