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【大崎裕史 麺喰いにつき】前身「中華そば 江ぐち」から数えると70年の歴史 「中華そば みたか」 (1/2ページ)

 昔、三鷹に「中華そば 江ぐち」という店があった。創業1949(昭和24)年、TVドラマ化された『孤独のグルメ』の原作者でもある久住昌之氏が『小説中華そば「江ぐち」』を書いたことでも知られている。

 創業時は屋台だったが1階の路面店に変わり、86年地下1階に移った。1階にあった頃、初めて訪れ、麺の個性に驚き、うまいのかどうかわからぬまま時が過ぎ、地下に移転してから再訪し、その魅力にはまった。

 特徴はなんと言っても地粉を使った自家製麺。蕎麦のようなボソッとした感じ。昼でもビールを飲みながらゆっくり食べる人に向けて作られたのか? と思えるほど。伸びずにゆっくり食べられる。チャーシューメンが「チャシューメン」と書かれていたことがよく語られていたが、実は後半にはちゃんと「チャーシューメン」と書き直されていた。

 私は最初こそ、中華そば(300円くらい)だったが、あまりにも安くて申し訳なく、2回目以降は別なメニューを頼むことにしていた。五目ラーメンが多かったかな。五目の具はチャーシュー・ハム・茹で卵・モヤシ・ピーマン・メンマ・ナルト・ネギ。

 3人の男性が働いていたが私はラーメンを作っている人こそが店主だと思っていたのだが、その人は井上修さんで2代目店主は別の人だった。井上さんの個性的な表情と独特なリズムのラーメン作成工程こそが私にとっての「江ぐち」だったのだが、店主ではなかったと知ったときの驚きは尋常ではなかった(笑)。

 2009年12月に店主が亡くなり、翌年1月末に閉店。営業最終日は数時間待ちだったという伝説もある。同年5月1日に製麺担当だった人が「中華そば みたか」と名前を変えて復活。内装や味は「ほぼ」同じだった。また、うれしかったのは「チャシューメン」に戻っていたことだ(笑)。値段が変わり、そこは直されても「チャシュー」はそのままなのだ。

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