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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】大腸がん「臓器横断的」な視点で閉塞感を打破! 東北大学病院副病院長・石岡千加史さん (1/2ページ)

 3月は「大腸がん月間」。そこで今月は、大腸がん治療の領域で豊富な実績を持つ4人の医師を紹介していく。

 第1回は東北大学病院副院長で腫瘍内科教授の石岡千加史医師。現在同大学病院がんセンター長も兼務している。医師デビューした昭和の終わりは、腫瘍内科と言えば「敗戦処理」のような役割だった。

 「当時、東北大学では、進行がんや転移がんだと臓器に関係なく腫瘍内科が一手に診ていた。全例が“厳しい状況”なので、若い医師には精神的につらいのですが、研究の面ではやりがいを感じていました。とはいえ、現在の状況まで進歩するとは正直言って思っていませんでしたけど」

 急速な進歩が始まったのはいまから20年ほど前。分子標的薬の開発で雰囲気が変わった。近年はがんゲノム医療も臨床導入され、一躍脚光を浴びる存在となった。

 そうした目で「大腸がん」を見るとどうか。大腸の進行がんも、やはり近年治療成績は高まっている。しかし、解決すべき問題もまだまだある。

 「ここ数年新薬の開発が進んでいない。また、話題の免疫チェック阻害薬が大腸がんには使われないことや、肺がんなどと比べるとがんの遺伝子情報に対応した治療選択が、大腸がんの場合はまだ限られている-という問題もある。この閉塞感を打破するためにも、今後は新しい薬剤とバイオマーカーの開発に力を入れていきたい」

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