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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】見えないがんと戦う「個別化医療」の専門家 日本医科大学消化器外科准教授・山田岳史さん (1/2ページ)

 近年医学界では、「プレシジョン・メディシン(精密な医療)」や「パーソナライズ・メディシン(個別化医療)」といった言葉が使われるようになった。疾患に対する一律な治療ではなく、“その患者”に限定した、遺伝子レベルで適合した薬を選ぶことで、有効性と安全性を高めた医療のことだ。

 日本医科大学消化器外科准教授の山田岳史医師は、まさにこの「個別化医療」の側面から大腸がんに挑む外科医だ。

 消化器外科医として上部と下部の消化管、肝胆膵、さらには乳房までを対象とした外科治療で実績を積み、その後大腸がんを専門領域とする。同時に化学療法にも取り組んできた。

 「外科を選んだのは手術をしたかったからではなく、がんを治したかったから。手術も抗がん剤もそのための手段に過ぎないんです」

 そんな山田医師に転機が訪れたのは2012年のこと。「リキッドバイオプシー」というゲノム検査の存在を知ったことがきっかけだった。

 「リキッドバイオプシーとは、患者の血液に含まれるがんの遺伝子を調べる検査法。その人に最適な薬を、遺伝子レベルの情報を元に選んで使うことができる、まさに“個別化医療”といえる手法です」(山田医師)

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