記事詳細

【続「心の老い」は克服できるか】認知症初期の段階で「最終的にどうするか」本人・家族で相談を (1/3ページ)

 7人に1人が認知症になる時代、認知症になる前に心がけておくべきことがある。それは何か。医師でジャーナリストの富家孝氏が、精神科医の吉竹弘行氏に聞きます。

 --歳をとるにつれ、「ボケるのだけはいやだ」という人間が増える一方で、「ボケたほうがいい」という人もいます。「ボケれば何も分からないのだから、苦しんで死ぬよりいい」と、いささか身勝手な理由です。現場を見てきてどうですか?

 「最近は身勝手な人間のほうが多いと思いますね。ご家族は本当に苦労しています。認知症の進行度合いには個人差がありますが、数年で寝たきりになってしまう人もいるので、こうなると本人もご家族も悲劇です。がんになるのは2人に1人。それに比べて認知症は7人に1人。そのため、がんより意識が低い。意識が高いのは、親や親戚に認知症になった人がいる場合です。ただ、そういう人でも認知症に対して誤解している人が多いですね」

 --というと?

 「たとえば、母親が75歳で認知症になりました。だから、自分も70歳を超えたので心配でたまらないと言うのです。現在のところ、認知症が遺伝的なものだとする医学的な根拠はありません。一部、例外的な遺伝が報告されていますが、家系だ、などと言われるのは思い込みです。こう言うと安心されますが、それは自分はボケないということを意味していません。遺伝でないなら自分は認知症にならないと信じ込んでいる人がいます。これもよくありません」

関連ニュース