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【ベストセラー健康法】「認知症介護」への誤解を解いてラクになる ノンフィクション作家・奥野修司氏『なぜか笑顔になれる認知症介護』 (1/2ページ)

 「認知症の介護」と聞くと、絶望的に大変な状況を思い浮かべがちだ。実際、今苦しい思いを抱えながら介護に当たっている方もいるだろう。しかし、認知症介護がつらい一因は、認知症に対する誤解や情報不足にあるのだと指摘する書がある。

 ノンフィクション作家の奥野修司氏は、認知症だった兄の死をきっかけに、全国の認知症患者や専門家を取材した。その情報をもとに、家族が知っておきたいポイントをまとめたのが『なぜか笑顔になれる認知症介護』(講談社ビーシー)である。

 「本書には、認知症の当事者や家族、またケアする施設や医師の方などが多数登場します。そこから見えてくる実情や問題点は、一般的な認知症の解説本からは得がたい読書体験となるはずです」(編集を担当した講談社ビーシーの坂本貴志氏)

 認知症への思い込みや誤解が患者や家族を不幸にする実例も紹介する。認知症といえば、「すぐに何もわからなくなって寝たきりになる」というイメージを抱いている人が大半だろう。しかし、「障害は増えても、その人の持つ豊かな感情は変わらない」と説明する。

 たとえば、症状が進んで表情筋が動かなくなり、表情が乏しくなった患者を見て、家族は「何も分からなくなった」と判断し、一家団らんでも患者を「存在しない人」のように扱ってしまうことがある。ところが患者は無視されていることに気づいていて、心の中に怒りが蓄積、それが一気に爆発して暴言や暴行につながるのだという。患者本人の話に耳を傾け、本人の思いを知ることが家族にとっても介護をラクにすることにつながるそうだ。

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