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【マンガ探偵局がゆく】実は「サンデー」ではなく「マンガくん」!? “マンガ消失”の謎を追え (1/2ページ)

 多少は探偵事務所らしい依頼が来た。

 「マンガ消失の謎を解いて欲しいのです。私は先日、ネットフリマで『週刊少年サンデー』をまとめて10冊ばかり安く手に入れました。小学生の頃、近所の本屋で水島新司さんの『球道くん』や藤子不二雄さんの『エスパー魔美』を立ち読みした時期のものだったので、懐かしくて買ったのですけれど、届いた本には読んだ記憶のあるマンガがまるで見当たらないので、首をひねっています。どこに消えたのでしょう」(53歳・会社員)

 これは、ミステリーによくある「記憶のすり替え」というやつだ。

 依頼人が立ち読みしていたのは「週刊少年サンデー」ではなかった。実は、同じ小学館から出ていた「マンガくん」という月2回刊の雑誌だったのだ。水島新司や藤子・F・不二雄、永井豪、聖悠紀、大島やすいち、聖日出夫といった「サンデー」の常連マンガ家が連載陣に名を連ねているので、立ち読みだけでは記憶違いをするのも無理はない。

 「マンガくん」の創刊は1976年12月。サンデー読者の中心が高校生以上になっていたために、その下の小学校高学年と中学生を取り込もうとしたのだ。ただし、位置づけはサンデーではなくビッグコミックの弟分。シンボルマークもビッグと同じナマズで、野球帽をかぶっていた。ちょっと変わった誌名は、いまも続いている低学年向け雑誌「てれびくん」とセットでつけられたもの。当時編集部にいたOBによれば、電話を取るときに「はい、マンガくんです」と言うのが恥ずかしかったとか。

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