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【がんを死滅させる「第2のメス」の実力】腎がん以外への「IVR」保険適用拡大を (1/2ページ)

 4センチ以下の早期腎がんに対しては、2011年に凍結療法が保険適用された。針を刺してがんを凍らせて死滅させる穿刺(せんし)局所療法だ。患者にとっては痛みがほとんどなく、医師にとっても画像で凍結部分が確認しやすい。メリットは多いが、「全国的に凍結療法の機器は30台程度しか導入されていません」と、国立がん研究センター中央病院IVRセンター長の曽根美雪医師は話す。

 IVRとは「画像下治療」のことで、画像診断装置で患部を見ながらカテーテルや針で治療を行う(別項参照)。凍結療法や、熱でがんを死滅させるラジオ波焼灼療法、マイクロ波焼灼療法も、IVRに含まれる。

 「凍結療法が保険適用になっているのは、4センチ以下の早期の腎がんのみです。適用範囲が狭いために広がりにくいのではないかと思います」

 ラジオ波焼灼療法やマイクロ波焼灼療法は肝がんと、他のがんの肝転移にも適用は広がっている。なのに保険適用は、肝臓に限定されたままだ。そのため、日本IVR学会が、凍結療法とラジオ波焼灼療法の適用拡大の要望書を厚労省に提出。2016年、凍結療法の機器が、「医療ニーズの高い医療機器」に承認されたことで、今後、適用が拡大される可能性が高いという。

 「腎がん以外へのがんの適用拡大に加え、凍結療法と免疫チェックポイント阻害薬の併用など、薬との併用療法においても発展性が高いのではないかと考えています」

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