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【BOOK】“イケメン貴公子”在原業平にとって「一番の女性」は… 高樹のぶ子さん『小説 伊勢物語 業平』 (1/3ページ)

 歌人の在原業平(ありわらのなりひら)といえばモテる男の代名詞。この“イケメン貴公子”、思い込んだら、相手が天皇の后となる姫や神様に仕える斎宮(さいぐう)でも止まらない。数々の恋愛小説を送り出してきた高樹のぶ子さんが「雅(みやび)」に描く、平安恋絵巻…。(文・梓勇生 写真・酒巻俊介)

 --平安期の歌物語「伊勢物語」の主人公とされる業平の生涯を小説にした

 「伊勢物語は全125段の歌物語。つまり、歌(和歌)がメインで、あとは場面の説明があるだけです。最初に業平の歌が出てくることや“色男キャラ”の人物設定から、主人公(『昔男』)=業平とされていますが、時間軸が滅茶苦茶だったり、後から“入れ込まれた”ものもたくさんあります。それを小説にして、業平15歳の『初冠(ういこうぶり)』から亡くなるまでの“ひとりの男の人生”を書きたいと思ったのです」

◆憎めない“色男キャラ”

 --業平は、「源氏物語」の主人公、光源氏のモデルとも

 「高貴な身分だけど、権力構造の本筋ではないこと。(女の問題で)“ヤバい”ことになって、地方へ身を隠し、何となく許される点などは、明らかに重なりますね。うまく保身をしながら、女遊びもやめられない。(関係した女には)誠実に対応し、ちゃんと面倒も見る…。ただし、『因果応報』という点に関しては、源氏物語の方が暗いでしょう」

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