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【コロナ禍が心を蝕む その実態と対処法】“新しい生活”になじめず「老人性うつ」に メンタル面も含めた高齢者のケアが重要 (1/3ページ)

 コロナ禍が小康状態となり、感染防止に配慮しながら経済活動を行う「新しい日常」「新しい生活様式」が提唱されている。人間は果たしてついていけるのか。精神科医の吉竹弘行氏に、医師でジャーナリストの富家孝氏が聞く。

 --「新しい日常」についていけない人も少なくありません

 「私が診る精神科の患者さんというのは、なんらかのかたちで通常の社会生活に支障をきたしています。情緒も安定していません。ですから、『新しい生活様式』、つまり、新型コロナウイルスと折り合って生きていくということが、完全にできないかもしれません。高齢者となると、なおさらです。『3つの密がそろう場には近づかない』などですが、抑うつの人間やうつ病患者にこれを徹底すると、逆効果になるかもしれません」

 --実態は?

 「80代の老人性うつ(65歳以上の高齢者がかかるうつ病を指す)の男性患者は、『私のような者はコロナにかかったら死ぬ確率が高い。それで、外にも出られなければ、人にも会えない。なんで人生の最後にこんな目にあうのか。私は何も悪いことをしていないのに』と嘆き、『このまま消えてしまいたい』と言います。緊急事態と関係なくコロナ禍が続く限り、この状態は変わらないでしょう」

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