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【コロナ禍が心を蝕む その実態と対処法】“新しい生活”になじめず「老人性うつ」に メンタル面も含めた高齢者のケアが重要 (2/3ページ)

 --欧米でも、高齢者施設のクラスター感染が多発し、死者は高齢者に集中しています。日本も同じです。今後、メンタル面も含めた高齢者のケアがいっそう重要になりますね

 「とくに、最近増えている老人性うつの患者さんの場合は、症状を悪化させないようにしなければなりません。老人性うつでは、気がめいる、集中できない、というメンタル面から、体がふらつく、頭が重い、肩こり、腰痛などのフィジカル面に症状が波及します。そうして、不安・焦燥にかられ、“妄想”が起こります」

 --認知症でも進行すると妄想が起こります

 「老人性うつの妄想には特徴があり、『警察が自分を捕まえにくる』というような罪業妄想、『自分はがんで、もうダメだ』という心気妄想、『入院費も払えないほど貧乏になった』という貧困妄想があります。また、認知症と同じような嫉妬妄想もあります。なかでも『自分はコロナにかかった。もうダメだ』という心気妄想の患者が増えているようです」

 --緊急事態宣言解除後は初診の患者さんが増えたと聞きます。どんな症状が多いですか?

 「いわゆるパニック障害、不安障害ですね。70代男性は、最近ドキドキして呼吸苦を伴う。イライラしてテーブルを叩くこともあり、妻から『あなた何をイライラしているの』と言われると、またドキドキして呼吸苦になると訴えてきました。いろいろと聞いていくと『株で老後資金が半分以下になり、この先のことを考えると真っ暗です』と悲痛な表情になりました。『妻は株投資に反対だった。合わす顔がない』と言うのです」

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