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【今から始めよう!70代まで働く健康術】肺塞栓症治療を受けても起こる恐怖の「シーテフ」 気づかずそのまま治療を受けずにいると… (1/2ページ)

 同じ姿勢を長時間続けると、静脈に血栓が生じる静脈血栓症や、血栓が肺の動脈を塞ぐ肺塞栓(そくせん)症につながることは、以前、このコーナーで紹介した。治療を適切に受ければ症状は治まるが、その後、もっと怖い病に襲われることがある。「慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH・シーテフ)」だ。

 「シーテフは、肺塞栓症と診断され、適切な治療を受けても数カ月後などに起こりうる病気です。肺塞栓症は広く知られるようになりましたが、シーテフは、医師の中にもまだ知らない人がいるため、注意が必要といえます」

 こう警鐘を鳴らすのは、東邦大学医療センター大橋病院循環器内科の池田長生(のぶたか)助教。静脈血栓症や肺塞栓症はもとより、シーテフの診断・治療を得意としている。

 「シーテフは、肺塞栓症の血栓の溶け残りなどによる古く硬くなったような血栓が、肺動脈を塞ぎ、慢性的に血流が悪くなる病気です。血流が悪くなって肺動脈にかかる圧力が高くなると、肺・心臓ともに機能が低下することがあります」

 シーテフの主な症状は、(1)階段や坂道を上るのが苦しく、肺塞栓症後に疲れやすくなった。(2)自覚はないが、家族や友人から行動範囲が狭くなったことを指摘された(いつの間にか、息が苦しくない範囲でしか行動できなくなっている)。

 つまり、老化などで疲れやすい状態に似ているため、気づきにくいのだ。

 「階段や坂道を上って苦しくなるというのは、運動不足、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、狭心症など、シーテフ以外の原因もありえます。しかし、過去に静脈血栓症や肺塞栓症になったことがある人で、(1)(2)の症状が出た場合は、シーテフが疑われるのです」

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